きのせみかの大和撫子な生活

清楚で慎ましく、凛とした女性を目指して・・・ 今日を大切に活きたい。

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一変して出来た今の暮らしは果たして良かったのか?

 卒業にちなんで、この前の話の補足になりますが、少し書いてみますので、ぜひ読んでみてください。この前も少し話したと思うのですが、要は今、私たちの常識と思われていることでも、数十年前までは全くそんなことはなかったということや、外国では常識ではないというようなことがいっぱいあるということです。

 その一つが、子どもの世界です。5~60年前までは、子どもは『遊び』と『手伝い』の中で大きくなってきました。それが今は『勉強』と『スポーツ』(と『ゲーム』)です。たぶん人類始まって以来、ず~~~と子どもは『遊び』と『手伝い』で大きくなってきているのだと思います。子ども同士で遊ぶ中で、人の気持ちを考えることを学び、作り出す楽しさを知ります。そして、手伝いを通して、大人は、とくに親は自分の子を鍛えました。一人前の大人にするのは親の責任でした。だから、自分の仕事に手伝いで連れて行き、仕事をさせて鍛えました。もちろん、子どもの手も借りなければ仕事が済まない程大変な毎日だったからですが。

 そして、もう一つ、大人の世界も今とは全然違います。まず、もっと『百姓』がたくさんいました。とくに田舎では、大多数が百姓でした。百姓といっても、おもに自給百姓、つまり、衣食住すべてを自分たちで作り出す、そんな百姓です。そんなに現金収入はありません。そんな世界だったのです。これも有史以来、ず~~~っとそんな世界だったのです。
 それはどういうことかというと、サラリーマンじゃないってことです。つまり、大人は朝7時過ぎに家を出て、夜7時頃に帰ってくる、そんな暮らしじゃない、大人も基本的にずっと家のまわりで生活している、ごはんは朝昼晩、ずっと家族みんなで食べるのが普通、そんな暮らしだったのです。(もちろん出稼ぎなどもありましたが)

 そして、仕事と生活に区別はなく、百姓的仕事がそのまま暮らしであり、暮らしそのものが百姓だったのです。ここでいう百姓とは、もちろん、田んぼ畑が中心ですが、それだけでなく、衣食住すべてを自給していました。だから『百姓』と言われたのです。つまり、百の仕事をする人。だから、百姓って悪い意味ではなく、とても素晴らしい能力の持ち主だと私は思っています。

 そして、子育ても、保育園や学校に預けるのではなく、また、お母さんだけの仕事ではなく、お父さん、お母さん、じいさん、ばあさん、きょうだい、そして、近所の人・親戚、みんなで子どもを育てる、自分の子だけでなく、一緒にいる子も、みんなをみんなで育てていた、そんな世界だったのではないでしょうか。大人が働いているそばで子どもはみんなで遊んで、少し大きくなると手伝いにかり出され、またその目を盗んで遊び…、そんな世界だったのだと思います。

 それが人類の有史以来、ず~~~っと、くり返されてきたのですが、ホンのホンのこの100年以内の間、とくにこの5~60年で人の暮らしはすっかり変わってしまいました。だから、今、人は壮大な実験をしているようなものです。一変した暮らしの中で人はどうなっていくのか、子どもはどう育ち、どんな大人になり、その人がまたどんな子育てをするようになるのか…。今、人類は自分たちが今まで経験したことのない世界に入って行こうとしているのだと思います。

 今の世界では、子どもは小さい時から保育園に預けられる。学校から帰っても親も誰もいない。一人でゲームをして黙々と部屋で寝ころんで遊ぶ。スポーツで人を負かすことを良しとする世界で大きくなる。勉強が人よりもできることが一番の優越感の世界で大きくなる。そんな世界で大きくなった人がもう世の中を動かす時代に入ってきました。さてどんな世界になっていくのでしょうか。
 
 いろいろと書いてきましたが、まとめてみます。皆さん、今からいよいよ、社会に出て行かれます。進路指導で、たぶん学校の先生方から、どんな仕事につきたいか、まず自分の将来の職業を考えろ、と言われたと思います。でも、それと同時に考えてみるべきことがあるのではないかと思うのです。それは、一言で言えば『どんな暮らし方をするのか』と言うことだと思います。

 何を食べて暮らすのか。どんな家庭のあり方をするのか。子どもはどうやって育てるのか。年老いた親はどうやって面倒を見るのか。…職業選びと同時に、この暮らし方もよく考えていかなければなりません。

(中略)

 今、日本は、いや、世界は、大きな実験中です。確かに、一昔前までの百姓暮らしはそんなに楽なものではなく、とてもきびしい労働だったのだと思います。だから、できれば、都会で楽な暮らしをしたい、そう誰もが思ったのでしょう。それを誰もとがめることはできません。そして、今でもそれは大きな流れです。

 でも、その結果、一変してできた今の暮らしが果たして良かったのか。このままではダメなのではないかと、多くの者が感じ始めている、それも大きな流れです。「昔の方が物は少ないけど豊かだった」とお年寄りの方が言われるのをよく聞きます。そういう意味では、数十年前に一変した世界を修正していく、大きな曲がり角に来ているのではないでしょうか。そして、それを解決していく大きな道は、やっぱり『農』だと、私は確信しています。



農業高校生に贈る言葉(るいネット)より
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=285345

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 上記は兵庫で「いまい農場」という養鶏場を営まれている今井和夫さんの言葉で、地元の農業高校の卒業生に向けたものですが、これは農業に従事される方だけに対するメッセージではないでしょう。

 「一変してできた今の暮らしが果たして良かったのか。このままではダメなのではないかと、多くの者が感じ始めている」、また「昔の方が物は少ないけど豊かだった」のであれば、「温故知新」ともいうように、国学者たちが提示した「忘れ去られた日本の古の思想を学ぶこと(日本古学、古道学)」により、大いなる気付きがあるのかもしれません。

「古へ、儒仏の道未だ御国へ渡り来たらざる以前の純粋なる古への意(こころ)と古への言(ことば)とを以て、天地の初めよりの事実を素直に説き考え、その事実の上に真(まこと)の道の具(そな)わってある事を明らむる学問である故に、古道学と申す」(平田篤胤先哲)



<関連>
本当に「今だけ、金だけ、自分だけ」で良いのか?
http://kinosemika.blog134.fc2.com/blog-entry-2483.html

国学を教える寺子屋で子供たちが学んでいた人生観
http://kinosemika.blog134.fc2.com/blog-entry-2155.html

物質万能主義から心霊万能主義へ
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*Comment

こんにちは 

ご無沙汰しておりました。
温故知新、ふるきを訪ね新らしきを知る。
いつもながら、美香さんは素晴らしい言葉を思い出させてくれます。でも本当そうですよね、今の日本は軌道修正の時期に入った感があります。私自身も過去を今一度振り返りこれからの人生戦略を考えてみたいです。
  • posted by satoshi 
  • URL 
  • 2013.12/25 12:49分 
  • [Edit]

Re: こんにちは 

satoshiさん
いつも心温まるコメントを戴きありがとうございます。
迷った時に立ち還ることの出来る「道」を示された偉大な先師たちに感謝申し上げ、それを後世に伝えることが師恩に報いることになるものと思います。
  • posted by 紀瀬美香 
  • URL 
  • 2013.12/26 08:58分 
  • [Edit]

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紀瀬美香

Author:紀瀬美香
古学(国学)・古神道研究家。
日本古学アカデミー代表。

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