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きのせみかの大和撫子な生活

清楚で慎ましく、凛とした女性を目指して・・・ 今日を大切に活きたい。

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自主性のない無抵抗な洋風化文明開化主義によって恐るべき変貌を遂げた国家神道

 矢野玄道は、確かに洋風文明開化主義の時流を慨嘆していた。しかし前にも述べたように、彼は決して単なる頑迷守旧の徒ではなかった。その慶応三年十二月の建白書「献芹詹語」をみても、鎖国は上代の法ではなく近代の新制に過ぎないとして、徳川時代以来の鎖国を破って万国との交際を広めるべきことを力説、外国使臣の礼遇の道までも論じている。あるいは(東京)遷都それ自体には決して反対でない見解を示した書翰もある。
 ただ矢野は、外国との交際を広めるにしても、遷都を考えるにしても、そこに日本の自主性、日本人の思想の主体性が前提として確立されていなければならぬと考えていた。それだけに維新後の、自主性のない無抵抗な洋風化文明開化主義に対して猛烈な反撥を感ぜざるを得なかったのである。
 それが他の単なる懐旧の徒や新政不満分子と同列に、代表的な「守旧頑迷の徒」として排斥されるに至った事情を、われわれは明治初期の神道史の中から読みとって行く必要がある。


『近代神社神道史』(神社新報社編)より

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 矢野玄道(やの・はるみち)大人(1823~1887)は、平田篤胤大人(うし)の門弟だった父の勧めで国学を志し、明治15(1882)年には皇典講究所の初代文学部長にもなった国学者・神道家ですが、既に明治維新の直後から、日本は自主性のない無抵抗な洋風化文明開化主義に走っていたことが分かります。

 もともと国学者の提唱した神社神道(国家神道)とは、「祭政一致」(政治と同様に神祭や慰霊祭などの神道祭祀を重んじる古来よりの日本の伝統思想で、両者とも大和言葉では「まつりごと」)を目指したものでしたが、やがて昭和になってからは、

「最終戦争即ち王道・覇権の決勝戦は結局、天皇を信仰するものと然(しか)らざるものとの決勝戦であり、天皇が世界の天皇とならせられるか、西洋の大統領が世界の指導者となるかを決定するところの、人類歴史の中で空前絶後の大事件である」
(陸軍中将石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』)

というような神道とはかけ離れたとんでもない思想になってしまいました。

 そもそも「最終戦争」「王道・覇権」などという思想は神道には無く、これは聖書の、

「第三神殿が再建された後、イスラエルと反メシア勢力との最終戦争が起こり、その最中に救世主(キリスト、メシア)が第三神殿に再臨し、最終戦争を終わらせてくれて、その後千年の至福の時代が訪れる」

という終末論や、西洋諸国の植民地支配や奴隷政策の原動力となった、

「子孫を繁殖せよ。そして大地を満たせ。大地を征服せよ。すべての生き物を所有し征服せよ」

というキリスト教原理主義的思想の影響を受けたもので、自主性のない無抵抗な洋風化文明開化主義によって、国家神道が恐るべき変貌を遂げたことが分かります。

 現在の日米軍事同盟や日米経済同盟、TPPの問題なども、自主性のない無抵抗な洋風文明化を続ければ、日本という国家そのものが恐るべき変貌を遂げる危険性を孕んでいるように思います。



<関連>
西洋物質科学文明の限界
http://kinosemika.blog134.fc2.com/blog-entry-1674.html

日本人が知らないキリスト教の教義
http://kinosemika.blog134.fc2.com/blog-entry-1672.html

キリスト教原理主義とは?
http://kinosemika.blog134.fc2.com/blog-entry-1091.html



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*Comment

おはようございます 

ここ最近の美香さんの強いメッセージ記事に強く共感しています。
私の母親は和裁の仕事を高齢になった今でもしており、口癖は身についた技術で食べて行けると、それこそ耳にタコができるほど言われてきました(笑)
技術が身についた人は何故か元気で魅力的である事に気づく事が出来る政策なんてのが、あってもいいんじゃないのかと私は思います。
  • posted by satoshi 
  • URL 
  • 2013.02/16 03:09分 
  • [Edit]

Re: おはようございます 

satoshiさん
人にはそれぞれ果たすべき使命があるとすれば、生まれ持った独自の才能を活かすことがそれを実行することになると思います。
日本の神伝に見える八百万神が皆とても個性的なように、個性を磨いてそれを発揮することはとても大切なことだと思います。
  • posted by 紀瀬美香 
  • URL 
  • 2013.02/16 12:07分 
  • [Edit]

こんにちは 

石原莞爾の発言は、「神道」を意識した上での発言では無いですね。
  • posted by  
  • URL 
  • 2014.08/24 11:59分 
  • [Edit]

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プロフィール

紀瀬美香

Author:紀瀬美香
古学(国学)・古神道研究家。
日本古学アカデミー代表。

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