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きのせみかの大和撫子な生活

清楚で慎ましく、凛とした女性を目指して・・・ 今日を大切に活きたい。

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日本人の山岳に対する考え方

 昨今、登頂することを「山を征服する」と表現することがありますが、私はこの言葉に非常に違和感を覚えます。
 古来より、戦い、征服し、征圧し、略奪や殺戮を行う習性は日本人にはなく、この表現からは、聖書・創世記にある「子孫を繁殖せよ。そして大地を満たせ。大地を征服せよ。すべての生き物を所有し征服せよ」という言葉が想起されます。

 日本の名山とされる山々には古来より神霊が祀られており、また密教や道教(仙道)の流れをくんだ修験者や山伏たちが、俗世との関わりを絶ち、霊力を得るためや悟りを開くために山深くに入り修行を行ったように、日本人は山を神聖視してきました。

 古神道においても、深山にある水源や鉱山、森林などから得られる恵みに対して感謝申し上げ、雄大な容姿や火山などに対する畏怖、畏敬の念から、山は神奈備(かんなび)とも称され、山中の巨大な磐座(いわくら)を神霊の依代として祀り、滝や自然に出来た岩の洞門を、現界と幽界の端境である磐境(いわさか)として祭祀が行われてきました。
 そして神社神道においても、富士山を始め石鎚山、三輪山など、多くの山が神体山とされ、また山中で禁足地とされている神域も数多く存在しています。

 仏教でも、空海が高野山を、最澄が比叡山を開くなど、山への畏敬の念は深く、あるいは平田篤胤先哲の『仙境異聞』や参澤明先哲の『幽界物語』、柳田国男先哲の『遠野物語』などに記されているように、深山幽谷には現界とは次元の異なる幽境が存在し、様々な霊物・霊人が生息しているとされ、山岳信仰は宗教や哲学を問わず、日本人の伝統的な思想のようです。

 言葉は言霊で、人の思考にも影響を及ぼしますので、「まず隗より始めよ」というように、まずは「山を征服」などという言葉を改めることが大和心(大和魂)を取り戻すために必要なのかもしれませんね。



<関連>
富士山は誰のもの?
http://kinosemika.blog134.fc2.com/blog-entry-2361.html

日本語の「自然」と英語の「nature」の違い
http://kinosemika.blog134.fc2.com/blog-entry-1630.html

縄文文明は高度な精神文明だった
http://kinosemika.blog134.fc2.com/blog-entry-1850.html

<参考>
『幽界物語』の研究(1) -概略-(日本古学アカデミー)
http://www.nihonkogaku.com/content/report.cgi?co=231



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*Comment

 

山を征服すると言う事場に違和感がある・・・に同意します私も山が好きで多くの山に登りますが「挑戦」とか挑むのではなく・・登らせていただくというきもちです・・・古来糟あるべきです・・・富士山が汚れるのもこのきもちがあるかないかでしょうね

 

ブログ「ねずさんのひとりごと」のねずです。
日本における山林の保護についていろいろ感じているところに、この記事を読みました。とても素直な言葉で感銘を受けました。
私のブログに転載し、みなさんにご紹介したいと思いますが、よろしいですか?
  • posted by ねず 
  • URL 
  • 2013.06/26 08:59分 
  • [Edit]

Re: タイトルなし 

佐藤素心さん
宗像大社の奥宮がある沖ノ島に上陸する際は、まず海に入って禊ぎを行ってから参拝させていただきます。
山にせよ森にせよ島にせよ、そのような心が大切だと思います。
  • posted by 紀瀬美香 
  • URL 
  • 2013.06/26 11:42分 
  • [Edit]

Re: タイトルなし 

ねずさん
コメントありがとうございます。
実はねずさんのブログは時々拝見しておりました。

とても光栄です!
よろしくお願いいたします。
  • posted by 紀瀬美香 
  • URL 
  • 2013.06/26 11:45分 
  • [Edit]

 

ありがとうございます^^
  • posted by ねず 
  • URL 
  • 2013.06/27 06:37分 
  • [Edit]

 

ねずです。おはようございます。

本日の記事でご紹介させていただきました。
http://nezu621.blog7.fc2.com/blog-entry-1932.html

ありがとうございました。
  • posted by ねず 
  • URL 
  • 2013.06/28 08:38分 
  • [Edit]

Re: タイトルなし 

ねずさん
ご丁寧な連絡をありがとうございます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
  • posted by 紀瀬美香 
  • URL 
  • 2013.06/28 10:17分 
  • [Edit]

 

山を征服。私も毎年八ヶ岳に登るのですが、山を征服といった気持ちになったことは一度もありません。あれは山を知らないマスコミの表現でしょう。さてミカさんとは、いろいろ共通点があり、親しみを覚えたのでコメントしました。くにたち音楽大フルート科出身ですが、在学中、一生を共に使用と約束した人もミカさんでした。でも共にしているのはトモコさんですが。
出発点が同じで、途中経過が全く違って、到達点、結論も同じなのです。読書傾向まで同じようです。
クリスチャンであり牧師でもありますが、欧米キリスト教徒が最も神様の愛を歪めてきた悪魔の手先であることを感じます。また多少相違があるのは、ユダヤ人が金融、食料、エネルギーを支配しているのでなく「ユダヤ人もいる一部が」ということでしょうか。まだ読んでないところが多いので、また次回、ご挨拶させていただきます。FaceBookはやってませんか?

Re: タイトルなし 

木下春樹さん
コメントありがとうございます。

欧米キリスト教徒の熱心な信仰心は日本人も見習うべき点があると思いますが、善悪二元論思考では、自分が信仰している存在が神なのか悪魔なのかの区別ができなくなる危険性があるように思います。

(FaceBockはどうも怪しい感じがして登録していません。)
  • posted by 紀瀬美香 
  • URL 
  • 2013.06/30 11:13分 
  • [Edit]

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プロフィール

紀瀬美香

Author:紀瀬美香
古学(国学)・古神道研究家。
日本古学アカデミー代表。

日本古来の大和心(清明心)をもう一度復活させましょう!清楚で慎ましく、凛とした大和撫子を目指して・・・
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